「健康管理を始めたい」
「自分自身の健康を管理して健康的に生きたいけれど、
何を指標に食事を調整したらいいか知りたい」
自分の健康について
「どのような状態」であるときに自分は健康だと思うかは人それぞれです。
これからも健康でありたい、そのために自分自身の健康を管理したいという方は、
何を指標に健康を管理するかが重要となってきます。
健康的な食事を摂って健康管理したい
健康的に生きるために、自分の食事を見直したいと思っている方は、
はじめには健康の指標として「体重」を用いることをおすすめします。
ここでは自分の健康管理に体重管理をすすめる4つの理由を紹介します。
自分の健康管理を始めるには体重管理から始めるべき4つの理由
自分がどんなときに健康と思えるか
例えば、健康診断の結果で肥満と指摘された方は
「自分は健康診断で肥満と指摘されたから健康ではない」と感じるでしょう。
この場合自分の健康を、「体重」または「腹囲周囲長」を指標にしたときに健康でないと感じています。
健康診断では体重と腹囲周囲長から肥満度を計測するためです。
また、病院で血圧を測ったら「高血圧」を指摘されたとしたら、
「自分は病院で高血圧と言われたから健康ではない」と自分の健康を評価できます。
この場合は「血圧」を自分の健康の指標としています。
つまり、自分の健康は何かの「指標」をもとに判断しています。
その「何を指標にするか」選ぶものによって、長い目で健康管理をおこないやすくなります。
今だけでなく将来にわたって健康であるために、長期的に健康管理をおこなっていくには「継続につながる」健康の指標をはじめの目標とするべきです。
そのなかで、おすすめする指標は「体重」です。
家庭で簡単に測定できるので継続しやすい
体重計は学生のときから学校で使っていたもので、一般家庭にもよく置いてありますから、
体重を測ること自体のハードルは低いです。
これから毎日の食事を健康的なものにするには「継続」が大切になります。
その「継続」には「短時間で簡単にできる」ことで日常の邪魔にならないことが重要なので、
すでに馴染みのある体重を指標にするのがいいです。
体重を指標に食事を調整することで体重の改善以外の効果も期待できる
「体重を自分の適正なものに改善していく」
これを目標に自分の健康を管理するには食事の調整が欠かせません。
体重が適正なもの(標準体重)よりも多い場合は食事量を減らす調整が必要ですし
体重が標準体重よりも少ない場合は食事を今よりも多く摂れるようにすることが必要となります。
このように「体重を管理する」=「食事を(本来自分に合ったものに)調整する」ことになります。
一方、食事を見直して健康的な食事を摂ることは
高血圧や血糖値、尿酸値などの改善の基礎となります。
つまり、「体重を管理する」=「食事を健康的なものに調整する」=「高血圧、血糖値などの改善」につながります。
結果として体重の管理を目標にする食事を摂ることで、
他の健康の指標に対しても改善の効果が期待できます。
この体重と食事との関係性は栄養管理の基本になるので、ぜひ知っておいていただきたいです。
管理栄養士も栄養管理に体重を指標にしている
管理栄養士が臨床現場で患者などの栄養管理をするときも、体重は健康状態を示す重要な指標して用います。
例えば糖尿病患者の栄養管理をおこなうとき
対象者の「標準体重」から、その方に適切な食事量(摂取エネルギー量)を算出します。
また、標準体重と現体重(今の体重)に大きな差がみられる場合は
標準体重と現体重の差を考慮して「糖尿病治療のための食事が継続しやすいように」食事量を調整します。
このように、体重は病気の治療においても食事の内容を決める指標として扱います。
体重は信頼できる指標なのでぜひ使ってください。
ただ、実際の臨床現場では、体重がそのまま栄養状態を反映していない場合もあります。
例えば血液検査から栄養状態の指標として扱われている「血中アルブミン値」は、値が低いとき浮腫というむくみを生じることがあります。
むくみは身体に水分がたまった状態なので、体重は高くなります。
ですが、むくみのもととなる「低アルブミン値」の状態は栄養不足で生じる結果であり、
「栄養状態が悪い(アルブミン値が低い)ことで体重が増えている」ことになります。
この場合は「体重が高い⇒栄養をたくさん摂っているから」という考えで、体重をそのまま栄養状態の指標にすることはできません。
ただ、体重が健康の指標にできないときは病気の治療に関するときで
病気を予防する健康管理の上では、「標準体重を維持できている=栄養状態が良好」と考えて大丈夫です。
他の指標を用いるよりも自分に合った食事を把握しやすい
健康管理の指標は体重だけではありません。
例えば血圧測定も健康の維持に用いられます。
近年では家庭用の血圧測定も充実してきており、普段から血圧管理をしている方もおられるでしょう。
血圧の改善も、食事の改善により期待できますが
血圧を下げるのに有効な「減塩」はかならずしも血圧を下げるとは限りません。これは血圧が高いもとの原因によるものとみられています。
なので健康管理の最初に血圧管理から始めると、
自分に合った食事をみつけるには栄養学的な知識が必要になります。
また、結局体重の管理を目標に健康的な食事をすることで血圧の改善も見込めるので
まずは体重の管理からはじめることをすすめています。
ただ、体重と血圧両方を毎日測定できる環境ならば、今後のためにも同時におこなっていくのがいいと思います。
また、体重は身体の重さなので「脂肪」も含まれるから
体重でなく体脂肪や筋肉量(正確には体組成)を指標にした方がいいと言われるかもしれないです。
確かに体重を管理する最終目標は「余分な脂肪を減らして、適切な骨格筋量を維持する」ことです。
なのでできるなら体脂肪などを指標にするのも有効です。
ただ、まずは標準体重の維持ができるようになり、自分に合った食事内容を把握することを最初の目標にするべきです。
そのためにも、食事の指標として信頼できる「体重」からはじめることで、食事の調整をする基礎が身に付きます。
健康管理で最初に身に着けてほしいことは「自分にとって最適な食事を把握する」ことです。
その後の自分の目標(今よりも筋肉をつけたいなど)に合わせて食事をアレンジしていくときに、
自分に合った適切な食事を崩さずにアレンジできるので、食事の継続につながります。
食事の基礎作りの指標としても、食事との関連性が強い「体重」を管理することからはじめるのが簡単でわかりやすいのでおすすめします。
体脂肪などの指標は基礎を固めた後、次にステップとして用いましょう。
まとめ
○体重は一般的になじみがあり、家庭でも簡単に継続して測ることができる
○体重の管理を目標とした食事は他の健康的効果も期待できる
○実際の栄養管理の場でも指標にしており信頼性が高い
○自分に合った食事の基礎固めができる
以上、自分の健康管理を始めるときは体重管理から始めるべき4つの理由を紹介しました。
健康管理は継続がとても大切です。
まずは簡単にできることからはじめていき、健康管理のきっかけを作ってみませんか。