「野菜を摂るメリットを知りたい」
「野菜を摂るのが大変で食べられないけれど、そもそもなんで野菜を食べるように栄養士が勧めているか知りたい」
栄養バランスを整えるために野菜を摂りましょうと言われたことがあるかもしれませんが、
そもそもなぜ野菜を摂る必要があるのか知らない、
そして野菜を1日で350g摂ることが目標とされていますが、
野菜を摂るのが大変でどうしたらいいかわからない、
という方もおられると思います。
ここでは野菜を摂るメリットと方法について紹介します。
消化器の病気を患う方など、医者や栄養士から野菜を控えたほうがいいと言われた方は指示に従ってください。
野菜を食べる単純なメリット
栄養バランスを整えるのには、野菜を食べるのが一番実践的な方法

我々栄養士が献立を考えるとき、主菜や副菜によく野菜を取り入れます。
野菜を使う料理をそのまま献立に取り入れることもあれば、
とんかつのキャベツのように付け合わせで野菜を加えることもあります。
栄養士が作る献立では、肉のみや魚のみといった料理はまずないでしょう。
皆さんが学校で食べていた給食でも野菜がなかったことはないと思います。
学校の給食は栄養士が献立を立てていますので必ず野菜ありきで献立を考えます。
なぜ栄養士は野菜を取り入れるか、
それは野菜に多く含まれる3つの栄養素がからだにとっていかに重要かを理解しているからです。
簡単に言うと「野菜を摂ると栄養バランスを整えられる」メリットがあります。
言ってみれば簡単ですが、これがかなり重要です。
野菜には主に以下の3つの栄養素が多く含まれます。
- ビタミン
- ミネラル
- 食物繊維
これら3つの栄養素をそれぞれの食品から別々に摂るより、野菜を食べたほうが簡単に3つの栄養素を摂ることができます。
もちろん、ビタミン・ミネラルはたくさんの種類がありますので
野菜を摂ったからと言ってすべてのビタミン・ミネラルが摂れるわけではないですが、
ビタミン・ミネラルの摂取の基礎固めは十分にできます。
また、ビタミン、ミネラル、食物繊維は果物にも多く含まれますが、
料理として使いやすいのは野菜であるため積極的に野菜を献立に入れています。
野菜を1日の食事に取り入れた場合どのくらいのビタミン・ミネラル・食物繊維がプラスされるか具体的に見てみます。
(例)43歳 女性
野菜を取り入れる前の食事
朝食・・・食パン、目玉焼き
昼食・・・ごはん、みそ汁、焼き魚
夕食・・・ごはん、澄まし汁、生姜焼き
野菜の料理をプラスして取り入れた後の食事
朝食・・・食パン、目玉焼き、サラダ
昼食・・・ごはん、みそ汁、焼き魚、煮物
夕食・・・ごはん、澄まし汁、生姜焼き(付け合わせにきゃべつ)、ほうれん草のお浸し
野菜を料理を一般的な量食べた場合に、
追加するビタミン・ミネラル・食物繊維の一部を太字の野菜分だけ栄養計算した結果以下となります。
食物繊維 | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 | |
g | mg | µg | mg | mg | |
朝 | 2.0 | 1.0 | 53 | 0.07 | 0.07 |
昼 | 3.8 | 0.1 | 10 | 0.05 | 0.04 |
夕 | 4.0 | 1.9 | 260 | 0.13 | 0.2 |
合計 | 9.8 | 3.0 | 323 | 0.25 | 0.31 |
1日の 必要量 | 18 目標量 | 5.5 目安量 | 150 目安量 | 1.1 推奨量 | 1.2 推奨量 |
ビタミンB6 | 葉酸 | ビタミンC | カリウム | マグネシウム | 鉄 | |
mg | µg | mg | mg | mg | mg | |
朝 | 0.12 | 84 | 37 | 240 | 14 | 0.4 |
昼 | 0.11 | 24 | 13 | 260 | 13 | 0.3 |
夕 | 0.2 | 210 | 70 | 760 | 67 | 1.9 |
合計 | 0.43 | 318 | 120 | 1260 | 94 | 2.6 |
1日の 必要量 | 1.1 推奨量 | 240 推奨量 | 100 推奨量 | 2600 目標量 | 290 推奨量 | 10.5 推奨量 |
※太字料理の野菜分のみの栄養価
※ビタミン・ミネラルは一部を表示
※1日の必要量は日本人の食事摂取基準2020年版の30~49歳女性に該当する箇所を参照
これをみると、「ビタミンK」、「葉酸」、「ビタミンC」はプラスした野菜分だけで1日分を満たすことができています。
残りの栄養素も食パンや焼き魚など、献立を変更する前の野菜以外の料理からも摂ることになるので、
野菜を加えることで「不足するビタミン・ミネラル・食物繊維の摂取量を底上げすることができる」ことがわかります。
この底上げが栄養バランスの是正につながるので、
結果的に野菜を摂ることで栄養バランスを整えることができます。
私の経験してきたなかで、偏った食事をされる方の多くが、
「食べすぎによる食事量のバランスの乱れ」もしくは
「ビタミン・ミネラル・食物繊維の不足による栄養素のバランスの乱れ」です。
そのうち後者は野菜を1日350g摂ることで改善できますので、野菜を350g毎日食べることをすすめています。
野菜を350g摂ることで、栄養バランスを整えらえる場合が多く、
かつあれやこれやを食べるのではなく、「まずは野菜をしっかり食べる」ことの方が日常的に実践しやすいので、おすすめしています。
メリットはほかにもたくさんある

食事に野菜を取り入れたほうがいい理由は、他にも正直たくさんあります。
料理の風味といった味の観点や、彩りなどの調理面の観点なども含めると様々なメリットがあります。
今回は野菜に含まれる栄養素の視点でのメリットをみていきましたが、
ビタミン・ミネラル・食物繊維はそれぞれ身体にとって有益な効果をもっており、
これらの効果を総合的に得ることができるので野菜を摂るべきだと考えます。
ただ、野菜を摂るデメリットとしては、
野菜を食べるときにドレッシングと一緒に食べると、
そのドレッシング分の塩分を摂りすぎてしまうことがデメリットです。
野菜を食べているからと言ってドレッシングもたくさん摂っていいというわけではないです。
なので野菜を食べるときはドレッシングなどの調味料の摂りすぎは気をつけましょう。
まとめ
○野菜を食べるメリットはたくさんある
○栄養バランスを整える一番実践的な方法
○目標とする1日25gの食物繊維を摂れる
以上、野菜を食べる単純なメリットを紹介しました。
健康診断などで食事を指摘されたときに「食事が偏っているので栄養バランスを整えてください」と言われたら、
まずは普段の料理に『野菜を加える』ことを心がけましょう。
(食べ過ぎを控えるようにと言われ場合はまた違いますが)
あまり難しい食事を考えなくても、普段から野菜を取り入れる食事を摂ることで栄養バランスを是正する基礎ができます。
『野菜を取り入れる』栄養バランス是正の第1歩目として基本の考え方ですので、せひご参考にしてください。