卵は良質なたんぱく質や鉄分を豊富に含み、赤ちゃんも積極的に摂りたい食材ですが、離乳食は1回に食べる量が少ないうえに、毎回固ゆで卵を作るのも大変ですよね。そんな時には多めに作って冷凍保存が便利です。この記事では、卵の冷凍や解凍の方法などを解説します。
離乳食で使う卵は冷凍できる?
離乳食の卵は冷凍保存することができますが、離乳食の進み具合に応じて、調理法や冷凍方法を変える必要があります。生卵での冷凍保存は避けましょう。
離乳初期(6ヶ月頃)から中期
離乳初期~中期の卵の調理法は、固ゆで卵です。固ゆで卵は卵黄だけ冷凍ができます。卵白は冷凍すると水分が抜けてゴムのような食感に変わってしまうため、冷凍には向きません。
離乳後期から
離乳後期からは全卵が食べられるようになります。全卵の薄焼き卵や炒り卵、卵焼きなどは冷凍保存することができます。ゆで卵では卵白は冷凍できませんが、このような卵料理にすることで、卵白も冷凍保存が可能です。離乳食後期の目安量は全卵を1/2個なので、全卵1個で卵料理を作り、その半分を1回分として冷凍しておくと便利です。
冷凍方法と解凍方法
固ゆで卵の卵黄の冷凍&解凍方法
方法① 固ゆで卵の卵黄をすぐに取り出してつぶし、1回量ずつラップに包んで密封します。冷凍用保存袋に入れて冷凍します。
➡少量のときは単独で解凍するよりも、他の食材と合わせて解凍するのがおすすめです。電子レンジや鍋、フライパンなどでおかゆやだし汁などを加熱し、出来上がり直前に卵黄を入れ、沸騰した状態で90秒くらいしっかりと加熱します。
方法② つぶした卵黄1個分を平らになるようにラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。
➡解凍するときには、使う分だけを手で折って素早く取り出します。残りは素早く冷凍庫に戻しましょう。あとは①と同様に、電子レンジや鍋、フライパンなどで加熱して解凍します。こちらも少量のときは単独で解凍するよりも、他の食材と合わせて解凍するのがおすすめです。
方法③ 離乳初期で、1回量が耳かき程度などごく少量の場合は、おかゆと一緒に冷凍することもできます。
➡電子レンジや鍋、フライパンなどで加熱して解凍します。水分が少なければ、水やだし汁を少し加えてから加熱するといいですよ。
薄焼き卵・炒り卵・卵焼きなどの冷凍&解凍方法
しっかりと中まで火を通した薄焼き卵などを作り、粗熱を取ります。1回量ずつラップに包んで密封し、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。
離乳後期の場合、全卵1個で作ったものであれば、その半分が1食分の目安です。薄焼き卵は錦糸卵のように切ってから冷凍すると、解凍する際に便利です。
➡解凍するときは、蒸し焼きがおすすめです。鍋かフライパンで少量の水を沸騰させ、冷凍卵を入れます。蓋を閉めて蒸し焼きにします。
離乳食の卵の解凍のポイント
解凍は電子レンジや鍋、フライパンなどで必ず再加熱します。常温や冷蔵庫での自然解凍は、雑菌が繁殖する可能性があるため厳禁です。
一度解凍したものの再冷凍はしないようにしましょう。味は落ちて、雑菌が繁殖しやすくなります。1回分ずつ取り出せるように小分けにして冷凍し、使う分だけ取り出して解凍します。
電子レンジを使う場合は、少し低めのワット数(約500w)で解凍しましょう。急激に温度が上がると、離乳食のような少量のものは焦げたり、破裂したりすることがあります。食材の様子を見ながら10秒ずつ追加するなど、少しずつ加熱すると失敗が少なくなります。少量のときは単独で解凍するよりも、他の食材と合わせて解凍するのがいいでしょう。
離乳食の卵の保存期間
調理した卵の保存期間は、冷蔵で2日、冷凍で1週間です。とはいえ、赤ちゃんの内臓は未発達のため、できるだけ新鮮なものを与えるようにしましょう。1週間以上の保存はせず、なるべく早めに使い切るようにしてください。冷凍した日付や食材名を袋や容器にメモしておくとわかりやすいですよ。
以上、離乳食の卵の冷凍保存方法を紹介しました。卵は栄養が豊富なだけでなく、離乳食にも使いやすくやわらかく調理しやすい食材です。冷凍保存を上手に活用して、効率よく離乳食作りができるといいですね。