離乳食作り、毎日大変ですよね。できたての美味しいものを食べさせてあげたい、という思いもあるかもしれませんが、たまには気を抜いてラクをすることも大切です。
離乳食は1回分の量が少ないので、まとめて作って冷凍保存すると忙しい時でもさっと用意できますよ。
この記事では離乳食を冷凍保存するときの注意点や食材、解凍するときのポイントなどを紹介します。
離乳食の冷凍保存は衛生面に注意
離乳食を冷凍保存する上で特に注意したい点が「衛生面」です。ポイントをおさえて、衛生面でも安心できるおいしい離乳食を作りましょう。赤ちゃんは雑菌に対する抵抗力が弱いため、大人のご飯を作る時よりも、より衛生面に気を遣って調理をする必要があります。以下に離乳食を冷凍保存するときの注意点をまとめました。
新鮮な食材を使い、新鮮な状態で冷凍する
おいしい離乳食を作るためには、新鮮な状態の食材を使用しましょう。買ってきたその日のうちに調理して冷凍するのがベストです。新鮮なうちに冷凍すると、味だけでなく栄養価も高くキープできますよ。
調理器具や保存容器は清潔なものを使う
食材は新鮮であっても、使用する調理器具や保存容器が汚れていては雑菌の繁殖につながります。とはいえ、哺乳瓶のように毎回消毒をする必要はありません。洗剤できれいに洗って、乾燥させた清潔なものであれば大丈夫です。洗剤のすすぎ残しには気を付けましょう。生肉や生魚を切った包丁やまな板は、熱湯をかけて消毒すると安心です。
使う分だけ直前に取り出す
冷凍庫から食材を出すと溶け始めます。常温解凍された食材には雑菌が増えたり、味が落ちたりするため、必要な分量を加熱する直前に取り出し、残りは素早く冷凍しましょう。
食べるときには必ず再加熱する
雑菌が繁殖する可能性があるため、常温や冷蔵庫での自然解凍は厳禁です。電子レンジや鍋等で必ず再加熱して解凍しましょう。中までしっかりと加熱して、冷ましてから食べさせるようにします。特に電子レンジで加熱した後はとても熱くなっているので、要注意です。
1週間で使い切る
冷凍で保存するとはいえ、味や品質は少しずつ落ちていきます。赤ちゃんは味に敏感な上、抵抗力も弱いため、作る量を調整して1週間で使い切りましょう。保存袋等に日付を書いておくことをおすすめします。
再冷凍はNG
一度解凍したものの再冷凍はしないようにしましょう。味は落ちて、雑菌が繁殖しやすくなります。1回分ずつ取り出せるように小分けにして冷凍し、使う分だけ取り出して解凍します。また、赤ちゃんが残してしまったものを冷凍するのはNGです。
冷凍保存に向かない食材
離乳食のおかゆや野菜などは冷凍保存が便利ですが、中には冷凍保存に向かない食材もあります。水分や食物繊維の多い食材は冷凍すると食感が変わりやすいため、冷凍はおすすめしません。離乳食に使う食材で冷凍に向かない食材には次のようなものがあります。
豆腐・・・食感が変わるため冷凍には不向き
きゅうり・・・ベチャベチャになるため冷凍には不向き
レタス・・・ベチャベチャになるため冷凍には不向き
ゆで卵の白身・・・食感が変わるため冷凍には不向きですが、薄焼き卵や炒り卵にすると冷凍可能
じゃがいも・・・食感が変わるため冷凍には不向きですが、マッシュ状にすると冷凍可能
ヨーグルト・・・分離してしまうため冷凍には不向き
ゆで卵の白身やじゃがいもは調理方法によっては冷凍できるので、試してみてください。
冷凍保存の方法
①離乳食を作り、しっかり冷ます
加熱した食材を冷凍するときは、必ずよく冷ましてから冷凍します。熱いまま冷凍すると、冷凍庫内の温度が上がり、霜の原因となって味や鮮度が落ちます。冷凍庫内の他の食材が傷むことにもつながります。しっかり冷ますことは大切ですが、常温のまま長時間放置すると雑菌が繁殖する原因となるので、冷めたら速やかに冷凍しましょう。
②使いやすいように小分けにする
ラップや製氷皿、保存容器などを使って小分けにします。食材や離乳食の時期によって冷凍保存のアイテムを使い分けると便利ですよ。
食材が空気に触れると水分が抜けて乾燥したり、酸化したりと、味や状態が悪くなります。なるべく真空に近い状態になるようにしっかり空気を抜いて密閉することがポイントです。
ラップに包んで小分けした場合は、フリーザーバックなどに入れて密閉するといいですよ。
また、汁気があるものを保存容器で冷凍するときは、容器の半分の量を目安にしましょう。量が多すぎると電子レンジで加熱したときにふきこぼれる原因になります。
③急速に冷凍する
冷凍速度を上げることで、味や食感を損ないにくくなります。なるべく薄く平らにしたり、小分けにしたりすることで早く冷凍できます。また、熱伝導率の高い金属製のトレーなどに置いて冷凍すると冷凍の速度が上がりますよ。
解凍の方法とポイント
解凍するときは必ず、電子レンジ等でしっかり加熱して解凍したものを与えましょう。鍋やフライパンでも解凍できますが、離乳食の1回分は少量なので電子レンジがおすすめです。
電子レンジでの解凍方法
耐熱容器に移して解凍する
離乳初期や中期頃までは製氷皿等を使ってブロック状で冷凍することが多いと思います。この場合は冷凍のブロックを耐熱容器に移して加熱しましょう。
①水分を少量加える
レンジで解凍すると食材から水蒸気として水分が失われます。特に少量の食材を使う離乳食は水分が蒸発しやすいため、水分が少ない食材は水やだし汁を少し(小さじ1程度)加えてから加熱するようにしましょう。
②ふんわりとラップをかける
冷凍した食材を耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかけます。ピタッとラップをしてしまうと加熱時に破裂したり、加熱後ラップを取ったときにやけどしたりする可能性があります。なので、ラップはふんわりとかけて空気の通り道を作ることがポイントです。
③少しずつ加熱する
加熱時間なんて見当もつかない!という方のために目安の時間を下の表にまとめました。使用する電子レンジや加熱する食材によっても違うので、参考までにしてください。「冷凍なのに短めの時間だな~」くらいに覚えておいていただいて、食材の様子を見ながら少しずつ加熱しましょう。
冷凍ブロック数 | 時間(600W) |
小1個(5g) | 約20秒 |
1個(10g) | 約30秒 |
2個(20g) | 約40秒 |
④混ぜて加熱ムラがないか確認する
電子レンジでの解凍は加熱ムラができやすいです。中心から加熱されるため、十分加熱したと思ってもまわりは凍ったままのこともあります。加熱が均一になるよう全体をまんべんなく混ぜ、冷たい部分があったら10秒ずつ再加熱して様子を見ましょう。中までしっかりと加熱できていることを確認し、人肌くらいまで冷ましてから食べさせます。
ラップのまま解凍する
離乳後期や完了期になると食材も固形に近くなり、量も増えてくるので、ラップで包んだものをそのまま解凍したり、容器のまま解凍したりすることが多くなると思います。
ラップで個別に包んだものをそのまま加熱する場合は、耐熱皿にのせラップを少し開けて解凍しましょう。ぴっちり閉じたままだと、加熱後ラップを開けたときに熱が一気に吹き出して危険です。
容器のまま解凍する
電子レンジOKの容器でもふたごと加熱できるかどうか確認しましょう。NGの場合はふたを外してラップをふんわりとかけます。ふたごと加熱できるものは破裂しないように、少しふたを開けて加熱します。
鍋での解凍方法
鍋で解凍する場合も、中までしっかりと加熱しましょう。ひと煮立ちさせるのが加熱の目安です。冷凍した食材を小鍋に入れ、水やだし汁を加えて加熱します。離乳食の1回分は少量なので、水分が飛んでこげつかないように気を付けましょう。
以上、離乳食の冷凍保存方法や注意点を解説しました。
離乳食の冷凍保存は本当に便利です。衛生面に気を付けて、有効に冷凍保存を活用しましょう。
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