高齢者向け 食事量が減ったときのチェック項目と対応策

高齢者の食事

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「食事量が減ったときはどうすればいいですか」

高齢者にとって食事量の低下は低栄養のリスクを高め、予後が悪くなることで、自立した生活が難しくなることもあります。

自分や高齢のご家族が「食事量が少なくなった」と感じたら、早めに栄養を補給するように対応することが大切です。

ここでは、高齢者向けの食事量が減ったときのチェック項目と対応策を紹介しています。

繰り返しますが、低栄養になりそうなときに早めに対応することがとても重要なので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

治療のため主治医や管理栄養士から食事の指示を受けている場合は、そちらを優先してください。

 

高齢者用の食事量が減った原因チェック項目

 

あなたや高齢のご家族が「何が原因で食事を摂る量が少なくなっているのか」を以下からチェックしてみてください。

何も当てはまらない方は「普段と変わらないけれど食事は食べられない・思い当たらない」の項目を参考にしてください。

複数当てはまる場合もあるのでそれぞれ見ていただき、自分にとって取り組みやすいものから始めてみてください。

以下より、当てはまった原因ごとに、「食事量が減った要因と対応策」を紹介します。

 

「食べられない原因」別の対応策

外出・運動する機会が減りお腹が空かない

外出・運動する機会が減りお腹が空かない場合、

「消費エネルギー量の低下」によって、身体に必要なエネルギー量が減少し、空腹を感じにくくなっていることが考えられます。

チェック項目の中で、この項目のみ当てはまった方は、低栄養の予防のために今すぐには食事をかえなくてもいいでしょう。

今後できるだけ外出や運動の機会を増やし、「運動する→お腹が空く→食事をしっかり摂る」この流れを意識して食事を摂るようにしましょう。

 

間食でお腹がいっぱいになる

おやつなどの間食でお腹がいっぱいになることで食事が摂れない場合、

食事以外でのエネルギー摂取により、食事を十分に摂らなくても1日に必要なエネルギー量が満たされているために空腹を感じにくいことが考えられます。

糖尿病や脂質異常症などで食事のコントロールを主治医や管理栄養士から指導されていない限り、特別に間食を制限する必要はありませんが、食事の量が減る分栄養バランスは乱れる恐れがあるので、食べることの重点を3食の食事とし、不足分を間食で補うように調整しましょう。

 

体調が悪い

体調不良や病態の悪化により食事が摂れなくなっている場合、

すぐに主治医や管理栄養士に相談してください。

治療のための食事は病気の状態や薬の飲み合わせなど総合的にみて調整するので、自分で判断せずに専門家の指示に従いましょう。

管理栄養士に相談するときは、「食事が摂れないときの状況」や、「今の状況でも食べられるものは何か」、「食べにくいものは何か」、「体重は減っていないか」、「活力はあるか」

このあたりを伝えていただくとよりあなたの状況を把握しやすいです。

 

食事が噛めない

食事が噛めないために食事が摂れない場合は、

食事を小さく切るなどして噛む負担を減らし、場合によっては入れ歯の調整が必要です。

食事を小さく切ったり、やわらかいごはんを食べたりするのに慣れていないと、食事が満足に感じにくいかもしれません。

あまりやわらかくして噛まないようにしすぎると、噛む力が衰えてしまい、より食事が摂れなくなってしまう恐れがあるので、自分が食べられる範囲で、やわらかくしすぎずに食事を摂りましょう。

一方で、食事中にむせるなど誤嚥が気になる場合は、細かく刻んだ食事をあんかけ風にして口のなかでまとまりやすいようにしたり、商品になっている「やわらか食」を試してみたりしてください。

 

普段と変わらないけれど食事は食べられない・その他

普段と変わらないけれど食事は食べられないといったように、特に食事が減る要因が見つからない場合は、

年齢とともにおきる老衰による食事量の低下が疑われます。

老衰と言ったら悪い印象ですが、いわゆる年相応の状況なので今の状態を維持できるように不足する栄養を摂るようにします。

この場合は食事をたくさん食べるようにする方がかえって負担に感じるので、食事は摂れる範囲で摂りながら、不足する栄養量は少量食べるだけで栄養を摂ることができる栄養補助食品を使って確保するようにしましょう。

栄養補助食品はゼリータイプや飲むタイプなどあり種類も豊富なので、なにを試してみたらいいかわかりにくい場合は、まずは1食分のエネルギーやたんぱく質を補えるものを摂りましょう。

どんな栄養補助食品がいいかについては、以下のページに高齢者向け栄養補助食品の1食分メニューを紹介していますので、まずはこちらをお試しいただき、味や食べやすさをみながら調整してみてください。

介護現場の管理栄養士おすすめの栄養補助食品 1食分メニュー
高齢の方に栄養補助食品を探していませんか。ここでは介護現場の管理栄養士からみたおすすめの栄養補助食品を1食分のメニューで紹介しています。ご家庭で使いやすいものを選んでいるので初めての方はまずはこのメニューからお試しください。

 

まとめ

○食事の量が減った原因をチェックする

○原因別の対策案を取り組みやすいものから試してみる

○老衰が疑われる時は無理せず栄養補助食品を試してみる

 

以上、「高齢者向け 食事量が減ったときのチェック項目と対応策」について紹介しました。高齢の方にとって食事量の低下は低栄養リスクを高めることになるので、早めの対策が重要です。自分にとって取り組みやすいものから始めてみてください。

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