管理栄養士国家試験対策「介護報酬 施設サービス編」

国家試験対策

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「介護報酬がはっきりしない」

「どのような介護報酬があるか理解したい」

 

介護報酬は診療報酬よりも理解しにくい方もおられると思いますが、

介護報酬で管理栄養士が携わるものはとても多いわけではないです。

要点を整理するには

どのような栄養ケアを行うことで算定できるかに注目して読んでもらうと理解しやすいです。

 

 

前半の「管理栄養士国家試験対策「介護報酬 居宅サービス編」は以下をご覧ください。

 

 

管理栄養士が携わる介護報酬について

以下のマークで国家試験対策の重要度を示しています。

・「◎」・・・必須

・「○」・・・理解しておくべき内容

もちろん全部頭に入れておくのが1番いいですが、◎は必ず理解しておきましょう。

 

 

管理栄養士国家試験対策「介護報酬 施設サービス編」

 

◎栄養マネジメント加算

病院に入院する患者に管理栄養士が栄養管理をするように、

施設に入所する利用者に栄養管理を行う場合に算定するものです。

 

介護老人福祉施設では(条件に不備がなければ)必ず栄養マネジメント加算を算定します。

 

このために管理栄養士の配置義務があると言っても過言ではないくらい必須内容です。

必ず理解しておきましょう。

 

単位数

 14単位/日

算定条件

対象者

原則として施設入所者全員が対象

 

留意すること

●入所者ごとに行われるケアマネジメントの一環として行う

●常勤の管理栄養士を1名以上配置

 

管理栄養士が行うこと

●介護を受ける方が施設に入所したときに栄養スクリーニング実施

●栄養アセスメント実施

●栄養ケア計画を作成(施設長の管理のもとで、医師、管理栄養士、看護職員、介護職員、生活相談員などの職種と共同で作成)

●栄養ケア計画を本人または家族に説明し同意を得る

●栄養改善サービスの実施と記録、栄養ケア計画の修正

●栄養モニタリングを低栄養リスクが高いものはおおむね2週間ごとに、低栄養リスクが低いものはおおむね3か月ごとに実施する

●低栄養リスクにかかわらず、体重測定などおおむね月に1回実施し定期的に栄養状態を評価

 

 

 

◎低栄養リスク改善加算

介護を受けるものが介護施設に入所した時点で低栄養リスクが高く、重点的に栄養改善を行った場合に算定するものです。

 

栄養マネジメント加算とセットで算定します。

新しい介護報酬で重要視されているものなのでしっかり理解しておきましょう。

 

単位数

 300単位/月

 計画作成から6か月間算定できる

 6か月後も医師の指示に基づき継続して算定可能

算定条件

対象者

●施設入所時の栄養スクリーニングにより低栄養リスクが高いと判定された者で、医師または歯科医師の指示を受けた方

 

留意すること

栄養マネジメント加算(または経口移行加算、経口維持加算)を算定していない場合は算定不可

●月1回以上、医師や看護職員、ケアマネジャーなどが会議を実施しケア計画を作成する(栄養ケア計画と一体化して作成)

●褥瘡マネジメント加算を算定している場合は算定不可

 

管理栄養士が行うこと

●ケア計画に基づき週5回以上食事観察する

●食事の調整

 

 

 

○経口移行加算

口から食事を食べる経口栄養に移行するための支援をした場合に算定できます。

 

栄養マネジメント加算とセットで算定します。

似たものに経口維持加算があるので混在しないようにしましょう。

 

単位数

 28単位/日

 計画作成から180日間算定できる

 180日後も医師の指示に基づき継続して算定可能(おおむね2週間ごとに医師が指示を出す)

 

算定条件

対象者

●経管栄養を実施しており、医師が経口栄養へ移行するための栄養管理・支援が必要と判断した方

 

留意すること

●栄養マネジメント加算を算定していない場合は算定不可

●経口移行できなかった場合、後日再度経口移行を試みた場合(2度目の)算定は不可

●医師、歯科医師、管理栄養士、言語聴覚士、看護師、介護支援専門員などが共同して経口移行計画を作成する

●「全身の安定」、「刺激なく覚醒の保持」、「嚥下反射」、「むせが無いこと」これらを適宜確認すること。

 

 

 

○経口維持加算(Ⅰ)

摂食機能に障害があり、誤嚥をしてしまう方に対し誤嚥を予防する支援を行った場合に算定します。

 

栄養マネジメント加算とセットで算定します。

経口維持加算は(Ⅰ)と(Ⅱ)があるので確認しておきましょう。

 

経口移行加算を算定している場合は、口から食べられるように支援している最中なので経口維持加算は算定できません。

 

単位数

 400単位/月

 計画作成から6か月間算定できる

 6か月後も医師の指示に基づき継続して算定可能

 

算定条件

対象者

●摂食機能障害があり誤嚥がある方(水飲みテストなどで評価)

 

留意すること

●経口維持加算を算定している場合は算定不可

●栄養マネジメント加算を算定していない場合は算定不可

●月1回以上、医師や歯科医師、管理栄養士、看護職員、ケアマネジャーなどが会議を実施しケア計画を作成する

 

 

 

○経口維持加算(Ⅱ)

経口維持加算(Ⅱ)は経口維持加算(Ⅰ)を算定していて必要な時に追加で算定するものです。

 

単位数

 100単位/月

 経口維持加算(Ⅰ)に追加して算定

 

算定条件

留意すること

●食事の観察、会議等に医師、歯科医師、歯科衛生士または言語聴覚士のいずれか1名が加わり、より経口維持計画の質が高まること

  

 

 

(補足)用語説明

ケアマネジャー(介護支援専門員)

 居宅サービスを利用する者(介護を受ける方)の介護保険を管理する担当者。

 

褥瘡マネジメント加算

 褥瘡リスクが高い方に対し、医師、看護師、ケアマネジャーなどが褥瘡ケア計画を作成し、ケアの実施、記録、3か月に1回計画見直しを行った場合、3か月ごとに10単位算定する。

 

  

以上、管理栄養士国家試験対策として介護報酬の施設サービス編を紹介しました。

 

介護報酬で国家試験によく出るものは少ないので、

今回の内容と「介護報酬 居宅サービス編」をあわせて読んで十分に理解しておきましょう。

 

介護報酬、単位数、算定条件と「算定できない場合」を見ておきましょう。

「算定できない場合」は設問に出ることが多いので混在しないように整理しておいてください。

 

 

無理なく身体に気を付けて。

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