管理栄養士国家試験対策「介護報酬 居宅サービス編」

国家試験対策
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「介護報酬の内容がややこしい」

「国家試験に向けて何を覚えておいたらいいか知りたい」

 

 

管理栄養士の国家試験で出題される介護報酬は

種類や算定条件が複雑で、実際に介護業界で働いてみないとわかりにくいかもしれないです。

 

 

ここでは実際に介護業界で働く管理栄養士が

国家試験対策として介護報酬のポイントを紹介しています。

 

一度整理すれば国家試験で正解しやすい問題なので

ぜひ一読いただき1点でも多く正解してください。

 

 

 

この内容は令和元年10月版の介護報酬制度を反映しています。

 

 

介護報酬の居宅サービスと施設サービスの違いを知りたい方はこちらから。

 

 

以下のマークで国家試験対策の重要度を示しています。

・「◎」・・・必須

・「○」・・・理解しておくべき内容

・「△」・・・余裕があれば読んでおきたい内容

もちろん全部頭に入れておくのが1番いいですが、◎は必ず理解しておきましょう。

 

 

管理栄養士国家試験対策「介護報酬 居宅サービス編」

先に理解しておくべきこと

 

介護報酬とは、介護サービスを提供する者が、サービスの対価として介護保険制度から受け取ることのできる単位(要は料金)です。

 

介護報酬はサービスの対価なので、サービスの提供側が請求しなければ報酬を受け取らないこともできます。

 

つまり「介護サービスを提供するために介護報酬を申請する」のではなく「介護サービスを提供した後に、対価を得るために介護報酬を申請する」ものです。

 

介護報酬を申請しなくても介護サービス自体は行うことができます。

 

ややこしいですがとても重要なので理解しておきましょう。

 

 

ちなみに、なぜ介護報酬は単位を扱うかというと、

市町村ごとに1単位あたりの金額が違うので、得られる報酬額が異なります。

 

基盤の制度は単位で示し、あとは市町村ごとに報酬額を変えられるようになっています。

 

 

 

◎介護予防居宅療養管理指導

診療報酬の「在宅患者訪問栄養食事指導料」に似た介護報酬です。

単位数

管理栄養士が行う場合の単位数

 (1)単一建物居住者1人に対して行う場合・・・539単位/回

 (2)単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合・・・485単位/回

 (3)それ以外・・・444単位/回

 月に2回まで算定できる

 

算定条件

対象者

●居宅で療養を行っており、通院による療養が困難な方

●医師が特別食(厚生労働省が定める範囲)の提供が必要と認めた場合、低栄養と判断した場合

 

留意すること

●医師の指示の下で行う

●管理栄養士は常勤・非常勤を問わない

 

管理栄養士が行うこと

●管理栄養士が栄養ケア計画書を作成し、本人または家族に同意を得たうえで交付、保存する

●栄養ケア計画は医師の訪問診療などの結果を反映し医師と共同作成する

●栄養スクリーニング、栄養アセスメントを実施し、多職種と共同で栄養計画書を作成する

●栄養ケア計画に従った情報提供、栄養食事相談、助言を30分以上行う

●定期的にモニタリングをおこなう

●おおむね3か月を目途に栄養スクリーニングを実施し栄養ケア計画の見直しをおこなう

●栄養ケアの提供内容を記録する

 

栄養ケア計画の内容

●「栄養補給量・方法」(摂食嚥下機能及び食事形態に適したもの)

●「栄養食事相談事項」(食事に関し、本人または家族が主体的に取り組むことができるもの)

●「多職種が取り組むべき事項」

 

注意点

●高血圧の患者に対する減塩食(食塩相当量6g/日未満)、嚥下困難者のための流動食も対象となる

 

 

 

○栄養改善加算

栄養改善が必要な場合に管理栄養士が介入して栄養改善に特化したサービスをおこなうものです。

 

単位数

 3か月以内の期間に限り150単位/回(月に2回まで)

 ただし、栄養改善サービス実施開始から3か月ごとの栄養状態評価の結果改善が見られない場合は、サービスを継続し引き続き算定可能

 

算定条件

対象者

以下のいずれかに該当し栄養改善サービスが必要な方

●BMI 18.5未満

●6ヶ月以内に3%以上の体重減少※1

●血清アルブミン値 3.5g/dl以下

●食事摂取量不良(75%以下)

●その他低栄養状態にある、低栄養の恐れがあると認められる

※1:「地域支援事業の実施について」に規定する基本チェックリストNo.11の項目が「1」

 

留意すること

●通所介護事業所(デイサービス)のケアマネジメントの一環として実施する

●管理栄養士1名以上の配置

 

管理栄養士が行うこと

●サービス開始時に低栄養リスクを把握する

●栄養アセスメント実施

●栄養ケア計画を作成(管理栄養士、看護職員、介護職員、生活相談員などの職種と共同で作成)

●栄養ケア計画を本人または家族に説明し同意を得る

●栄養改善サービスの実施と記録、栄養ケア計画の修正

●栄養ケア計画の進捗状況の評価と、おおむね3か月ごとに体重等を測定するなど定期的に栄養状態を評価

 

 

 

△栄養スクリーニング加算

介護を受ける方の栄養状態を評価するものです。

栄養スクリーニングのみを行い、ケアマネジャーに情報提供することが目的で、栄養改善サービスを実施するかどうかは別です。

介護予防居宅療養管理指導や栄養改善加算には栄養スクリーニングが必須なので、

栄養スクリーニング加算を算定しなくても、対象者に栄養スクリーニングをおこないます。

 

単位数

 5単位/回

 ただし、他事業所で既に栄養スクリーニングを実施している場合は算定不可

 

算定条件

対象者

以下のいずれかに該当する方

●BMI 18.5未満

●6ヶ月以内に3%以上の体重減少※1

●血清アルブミン値 3.5g/dl以下

●食事摂取量不良(75%以下)

※1:「地域支援事業の実施について」に規定する基本チェックリストNo.11の項目が「1」

 

留意すること

●栄養スクリーニング加算は1利用者に1事業所でしか算定できないので、サービス担当者会議にて決定する

●担当事業所は継続して栄養スクリーニングをおこなう

 

管理栄養士が行うこと

●6月ごとに栄養状態を確認し担当ケアマネジャー(介護支援専門員)に情報を提供する

 

 

 

(補足)用語説明

ケアマネジャー(介護支援専門員)

 居宅サービスを利用する者(介護を受ける方)の介護保険を管理する担当者。

 

サービス担当者会議

 介護を提供する事業所の職員(主に生活相談員)とケアマネジャー、介護を受ける方が集い、今後の介護内容を話し合う。サービス担当者会議は定期の実施義務がある。

 

生活相談員

 介護事業所の窓口役。介護を受ける方と介護サービス内容を調節するなどを担当する。

 

 

管理栄養士国家試験対策「介護報酬 施設サービス編」(後半ページ)

施設サービス編は後半ページにまとめていますので

合わせて読んでいただくことでより理解が深まります。

 

 

 

以上、管理栄養士国家試験対策として介護報酬の居宅サービス編を紹介しました。

 

繰り返しますが、介護報酬は一度読んでおくと正解できる問題なので、

これを機に整理して理解し正解できるようにしておきましょう。

 

また、後半の「介護報酬 施設サービス編」もあわせてご一読いただくと

より正解率が高くなるので一緒に理解しておくことをおすすめします。

 

 

無理なく身体に気を付けて。

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