「栄養価の高い野菜はなんですか」
1日に350gの野菜を摂ることが目標とされていますが、毎日野菜を摂れていますか。
一言で野菜といっても、野菜それぞれにいろいろな特徴があり、
栄養価の高いものや料理しやすいもの、食事を華やかにするものまで目的に合わせて摂るといいと思います。
今回は栄養価の高い野菜としてこまつなを紹介します。
こまつなは複数の栄養素が多い特徴があり、コスパがいい野菜で知られています。
ここではこまつなのおすすめポイントを栄養の面と調理の面から紹介していきます。
ぜひ参考にしていただき、日ごろの食事に取り入れてみてください。
「こまつな」のおすすめポイント3つ
①カルシウム、ビタミンK、ビタミンCが豊富
こまつなの栄養面での特徴として、ビタミン、ミネラルを多く含み、
中でもカルシウム、ビタミンK、ビタミンCを多く含むという特徴があります。
上の図は、こまつなと料理によく使われるにんじん、だいこん、そして同じ青菜野菜のほうれんそうと栄養価を比べたグラフです。
これをみると、カルシウムは圧倒的にこまつなが多く、ビタミンKとビタミンCも青菜のこまつなとほうれんそうに多く含まれるのがわかります。
カルシウムは骨を形成する主な成分であり、血液凝固に働く役割もあります。
年齢とともに骨密度は低下し、特に更年期を迎えた後の女性はホルモンバランスの影響で骨密度が急激に低下してしまいます、
日ごろの食生活でカルシウムを多く摂る食事をすることが骨粗鬆症の予防に重要なので、こまつなは骨粗鬆症の予防に有効な野菜として知られています。
ビタミンKは脂溶性ビタミンのひとつです。
カルシウムを骨に取り込む骨形成に使われるオステオカルシンの生合成に関与する栄養素で、ビタミンKも骨粗鬆症の予防に有効な栄養素です。
ビタミンKは主に納豆に多く含まれることで有名ですが、こまつなにも多く含まれるので、納豆が苦手な方はこまつなを食べてビタミンKを摂ってみてください。
ビタミンCは水溶性ビタミンのひとつです。
ビタミンCはコラーゲンの生合成に関与したり、過酸化脂質の生成を阻害したりする働きがあり、さらにストレス代謝にも関与する栄養素です。
レモンなど果物にビタミンCが多く入っているイメージを持つ方は多いと思いますが、野菜にもビタミンCが多く含まれます。
ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので、ゆでるとビタミンCの量が減ってしまいます。こまつなは下茹でなく使えるのでビタミンCの損失を抑えて調理することができます。
こまつなは骨粗鬆症の予防に摂りたい栄養素を多く摂れる野菜なので、日ごろからこまつなを食べて骨粗鬆症予防にお役立ていただけたらと思います。
②価格が安い
こまつなは同じ青菜野菜のほうれんそうに比べて安価で流通されています。
それはほうれんそうに比べて流通量が多いためとされています。
ほうれんそうは年に1回の収穫ですが、こまつなは複数回収穫できるので収穫量が多い上に、こまつなは芯が固いので扱いやすく、農業を始めたばかりの方でも量産しやすい特徴があります。
流通量が多くなることで安価で取引されやすく、結果的にこまつなは消費者に安く提供されています。
野菜の価格はそのときの季節や気候などに影響されるのでこまつなも細かな価格変動はありますが、
比較的価格が安い野菜で栄養がしっかりと摂れるので家庭料理に向いている食品と言えます。
③アク抜きがいらない
こまつなは調理の面でもメリットがありおすすめです。
ゴボウやレンコンのほか、青菜のほうれんそうもゆでるとアクがでます。
ほうれんそうをゆでるとアクがでるのは、ほうれんそうに含まれるシュウ酸によるものです。
シュウ酸は尿路結石などの原因となるので、ほうれんそうは一度ゆでてアクを取ってから調理する必要があります。
一方でこまつなはアクを取らなくてもそのまま調理に使えます。
ゆでずに炒めたり、汁ものに入れたりすることもできます。
また、野菜を冷凍保存する場合も、ほうれんそうは一度ゆでて熱を冷ましてから冷凍庫に入れますが、
こまつなならそのまま容器に入れて冷凍庫で保存できるので手間がかかりません。
ただ、ほうれんそうは芯も軟らかく使いやすいところもあり、
ほうれんそうにはほうれんそうの特徴が、こまつなにはこまつなの特徴があるので、調理で使い分けてみてください。
まとめ
○こまつなは「カルシウム」、「ビタミンK」、「ビタミンC」の3つの栄養価が高い
○安く手に入り家庭料理に向いている
○アク抜きがいらない分調理の手間が減る
以上、「コスパ最強 おすすめ野菜『こまつな』」について紹介しました。
こまつなは本当に栄養価の高い野菜なので、ぜひ家庭料理に取り入れていただき、骨粗鬆症の予防などにお役立ていただけたらと思います。